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更年期・アンチエイジング外来

更年期を我慢する
時代は終わりました。
美しく年を重ね、毎日は
つらつと生きるために

院長からのメッセージ

院長からのメッセージ

更年期をいきいきと快適に過ごすために、今では治療法が進歩して、選択肢も広がりました。

当クリニックでは、それぞれの方の症状や状態に合わせて、ホルモン補充療法、漢方治療、オーソモレキュラー栄養療法、低用量ピル、プラセンタ治療を行っています。それぞれの治療法の特徴を活かし、必要に応じてうまく組み合わせ、一人ひとりにあったオーダーメイドの治療を行っています。

加齢のためと我慢しないで、受診して下さい。更年期から生涯にかけての健康維持・増進を考え、高齢社会を、健康で前向きに生きるためのお手伝いをいたします。

エストロゲン低下に伴う諸症状

エストロゲン低下に伴う諸症状

更年期症状の5つの原因

当クリニックでは、更年期の症状を以下の「5つの原因」ととらえ、治療をしています。

  • エストロゲンの低下
  • ストレス(環境等の変化)
  • ご本人の気質・性格(ストレスを受けやすい方かどうか)
  • 鉄欠乏(隠れ貧血)
  • 糖質代謝の異常(機能性低血糖症)

女性の一生は「鉄不足」との闘いです。
ベースに横たわる「鉄不足」と「糖代謝異常」をいかに整えておくかが重要なポイントとなります。
エストロゲンの守りがなくなった更年期世代からは、もろに「鉄不足」と「糖代謝異常」の影響を受けます。健康寿命を延ばすには自分の体と心をいたわり、鉄不足と糖質の摂りすぎに気をつけることが大切です。

治療方法

日本人の平均寿命は86歳を超え、閉経年齢は50~51歳。閉経後の寿命は格段に延び、35年以上を女性ホルモンの低下した状態で生きることとなります。HRTは、その中で健康な人生を歩んでいくために、低下した女性ホルモンを少しだけ補う治療法です。

HRTはもはや、
症状を解消するだけの
対症療法ではありません

エストロゲン低下が主な原因の自律神経失調症状の緩和、身体的・精神的な症状の改善、及び、健康維持・増進のみならず、骨粗鬆症、動脈硬化、認知症等を予防し、生活の質(QOL)の向上にも大きな貢献が期待でき、「予防医療」でもあると言われています。

日常的な介護無しで暮らせる「健康寿命」は73.6歳ですから、「平均寿命」との間に13年ものギャップがあります。今後はこの「健康寿命」をできるだけ長くすることが大切です。

HRTの効果
  • のぼせ、ほてり、発汗、動悸、冷え、寝汗、等の症状の改善。
  • 不眠、疲れやすい、イライラ、気分の落ち込み、等の精神症状の緩和。
  • 皮膚萎縮の予防効果、肌の弾力性の回復。
  • 過活動膀胱、尿漏れ、萎縮性膣炎、性交痛の緩和。
  • 関節痛、筋肉のトラブルの改善。
  • 骨粗鬆症の予防、治療。
  • 脂質代謝の改善、動脈硬化の予防。
  • アルツハイマー病発症リスクの低下。
  • 中高年の女性の生活の質(QOL)の向上。
HRTの副作用は?

治療開始初期に、乳房や下腹部の張りや痛み、不正性器出血が起きることがあります。しばらくすると改善することが多いのですが、投与方法や量の変更をする場合もあります。

HRTとがん(子宮体がん・乳がん)との関連は?

子宮体がん:過去にエストロゲン単独使用で、子宮体がんの発症率が上昇したことがありましたが、現在は、黄体ホルモンを併用する為、子宮体がんの発症率は上昇しません。

乳がん:5年以上HRTを継続すると、乳がんの発生数が、1万人当たり1年間の絶対数8人(自然発生数)が、11人に増加すると言われていますが、死亡率は変わらないといわれています。5年未満であれば、乳がんのリスクは上昇しません。

HRTが適さない方とは?
  • 子宮体がん、乳がんにかかっている方、またはその疑いのある方。
  • 血栓症がある方、またはその既往のある方。
  • 心筋梗塞や脳卒中の既往のある方。
  • 重症の肝臓病の方。
  • その他、注意が必要な方もありますので、相談して下さい。
慎重投与、あるいは条件付きで投与可能な方
  • 子宮体がん、卵巣がんの既往のある方
  • 肥満
  • 60歳以上または、閉経後10年以上経ってからの新規投与希望の方
  • 血栓症のリスクのある方
  • 慢性肝疾患の方
  • 胆のう炎、または胆石症の既往のある方
  • 重症の高トリグリセリド血漿の方
  • コントロール不良な糖尿病の方
  • コントロール不良な高血圧の方
  • 子宮筋腫、子宮内膜症の既往のある方
  • 片頭痛の方
  • てんかんの方
  • 急性ポルフィリン血症の方
  • SLEの方
HRTの種類、及び投与方法

HRTには、いくつかの種類があります。
あなたの年齢、閉経後の年数及び健康状態、薬剤の種類、黄体ホルモン併用の有無、投与経路、投与期間、投与量、等によりそれぞれ異なります。
薬の安全性を高めるためには、高い効果を得ながら、リスクを最低限に抑える「最少有効量のHRT」を使うことが世界的なコンセンサスとなっています。
当クリニックでは、全てに関して、リスクとベネフィットを評価し、それぞれの方に最も適した、HRTを受けていただいています。

HRTに使われる薬

※表は左右にスクロールして確認することができます。

  エストロゲン製剤 黄体ホルモン製剤
  エストロゲン単剤 エストロゲン
黄体ホルモン配合剤
有子宮者への
エストロゲン剤に
併用されるもの
飲む(錠剤) プレマリン
ジュリナ
エストリールなど
ウェールナラ ヒスロン
プロペラ
プロゲストン
デュファストン
貼る(パッチ) エストラーナーテープ メノエイドコンビパッチ  
塗る(ゲル剤) ディビゲル
ル・エストロジェル
   
膣内投与(膣錠) ホーリン膣錠など    
子宮内挿入型     ミレーナ

HRTにより増加する可能性のある疾患について

静脈血栓塞栓症

高齢者、体脂肪の高い方は、HRT開始1年は注意が必要といわれています。経皮吸収エストロゲン製剤では、増加しない可能性が示唆されています。

虚血性脳卒中

高血圧の方で少し増えるかといわれていますが、低用量HRTではこのリスクは減少する可能性が示唆されています。

HRT処方の流れ

1、問診

更年期症状及びHRTのチェックシートを記入していただきます。

2、処方前検査
  • 診察
  • 婦人科がん検診(子宮頚がん&体がん)、乳がん検診
  • 血液検査・血圧、体重測定
  • HRTのリスクとベネフィットの説明。
  • 内診、経膣超音波検査にて子宮・卵巣の異常の有無をチェックいたします。
  • HRTが可能(適応)か否かチェックいたします。
3、HRT開始

検査結果に異常なければ、最も適したHRTを処方いたします。

4、投与中・経過チェック

更年期症状の変化、マイナートラブルの有無を確認いたします。

5、投与中・定期健診

子宮がん検診(頚がん&体がん)、乳がん検診:年1回
血液検査、血圧・体重測定:6か月に1回
HRTの継続について検討いたします。

※ 約6カ月以内に特定健康診査やドックにて検査済みの方は、検査結果をご持参下さい。
場合によっては、代用可能です。

ホルモンが減った状態を
自然のもとで受け入れて
そこでうまくバランスを
とる治療になります。

HRTに比べると効果の現れ方は穏やかですし、骨粗鬆症や皮膚粘膜の萎縮などに対する効果はまだ明らかではありません。が、どなたでも受けられる窓口の広い治療法です。

HRTは、エストロゲンが低下することによって起こる直接の症状(のぼせ・ほてり・発汗・膣の乾燥感)の解消等が得意ですが、不定愁訴・不調すべてに対応できるわけではありません。
漢方はある決まった症状に効くというより、全身の「血液」「水分」「気」の「巡り」を良くして、バランスを整えることで不調を改善いたします。HRTができない人はもちろん、HRTと漢方を併用することも可能です。

※表は左右にスクロールして確認することができます。

メリット デメリット
漢方治療
  • 副作用が少ない
  • どなたでも内服可
  • いつ始めてもよい
  • 不定愁訴に効果的
  • 1剤でも様々な症状に効く
  • HRTと併用できる
  • 効果発現が緩やか
  • ホットフラッシュには効きが弱い
  • 骨粗鬆症、膣粘膜の萎縮等ホルモン低下が直接原因のものには効果がない
HRT
  • ホットフラッシュに即効性がある
  • 更年期症状以外の骨粗鬆症・肌萎縮の改善など、女性のQOLの改善にも効果がある
  • 不正出血を伴う場合がある
  • 5年以上使用により乳がんのリスクがやや上がる
  • 40~50代の不安感、落ち込み、イライラ感、パニック、疲労感、不眠といった心の変化に対応いたします。
  • 更年期の時期の精神的な症状は、女性ホルモンの急激な低下を背景とし、その人の抱えているストレスやご本人の気質が複雑に絡み合って不調として現れます。
  • 子供の受験、親の介護・看取り、仕事の重責といった自分の置かれている社会的環境から来るストレスも大きく関与し、さらに、生真面目、几帳面といった自分自身の気質・性格等も影響しています。
  • 「今までとは違う」「今までは、こんなんじゃなかった」「こんなはずじゃない」と思ったら、まず実年齢を認め、症状を受け入れ、力を抜きましょう。

更年期障害ではなく「うつ病」の場合は、精神科受診をお勧めいたします。

  • HRTの代用にはなりません。
  • OCはエストロゲン活性が、HRTの6~8倍あり、血栓症・心筋梗塞・脳卒中などの有害事象のリスクが高くなります。そのため50歳以上の方の更年期障害の治療にはお勧めいたしません。
  • 更年期障害に対し、最少有効量のHRTを使うことが、世界的なコンセンサスとなっています。女性ホルモンは、少量で効くようにできているので、多ければいいというものでもないです。50歳を過ぎて、OCを続けて飲んでいくと、乳がんなどのリスクも増えていくことになります。
  • 40~45歳位ならOCを、45~50歳ならOCかHRTを。50歳以上ならHRTが原則です。当クリニックでは、ホルモン検査で閉経を見極めて、スムースにOCからHRTへ移行していただいています。

A 注射療法

  • ラエンネック注射
  • メルスモン注射

肝機能障害、更年期障害で保険適応となるものもあります。
詳しくはスタッフにお尋ねください。

注射・点滴外来ページをご覧ください。

B 経口プラセンタエキス(プラセンタサプリメント)

  • JBPポーサイン100

医療機関販売専売サプリメント、添加物を含まない純度100%のプラセンタエキスです。

更年期に起こる身体と心の変化

このような症状の方、是非ご相談下さい

月経周期の乱れ:月経周期の短縮・月経周期の延長・ホルモンバランスによる不正出血がん
検診(頚がん&体がん)、乳がん検診:年1回

自立神経系:のぼせ・ほてり・発汗・動悸・息切れ・手足の冷え・めまい(特に浮動性)・耳鳴り

運動系:肩こり・腰痛・背筋痛・関節痛

皮膚・分泌系:ドライシンドローム(ドライマウス・ドライアイ・ドライスキン・ドライバジャイナ)皮膚や粘膜の乾燥・体の乾燥・髪のパサつき

泌尿・生殖器系:ドライバジャイナ(膣外陰粘膜の乾燥)・膣外陰のかゆみ・性交痛・頻尿・尿失禁

知覚系:しびれ・アリが這うような感じ・かゆみ

消化器系:食欲不振・吐き気・喉のつかえ

心の変化:イライラ・不眠・不安感・無気力・憂鬱感・倦怠感・判断力/集中力の低下