ピル外来
ピルは女性の人生を変える!?
低用量ピルとは
「低用量ピル」別名「OC」(OralContraceptives)は、もともと避妊のために開発されたものですが、現在では、服用することによるメリット(副効用)が注目され、女性のQOL(生活の質)を向上すると期待されています。
OCには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2つの女性ホルモンが、1錠の中にバランス良く含まれています。 したがって、OCを内服中は、脳は、「ホルモンが分泌されている」と勘違いし、排卵を促す指令を出さなくなります。その結果、排卵がストップして避妊が可能になります。
服用を中止すれば、1~2か月で通常の月経が再開し妊娠が可能になります。卵巣・卵の性質に影響を及ぼしません。
OCの避妊以外のメリット(副効用)
- 月経が規則正しくなる
- 月経痛が軽くなる
- 子宮内膜症の治療や再発予防
- 月経量が少なくなる(43%程度に減少)
- 過多月経による貧血の改善
- ニキビ、多毛症の改善
- PMS(月経前症候群)の症状改善
- 長期投与による卵巣がん、子宮体がん、大腸がんの発症リスクの低下
OCでホルモンバランスが整うと、月経は規則正しくなるだけではなく、期間が短く、量も少なくなります。痛みも軽減し、PMSも軽くなります。避妊だけでなく症状改善のこうした効果により憂鬱な月経とも上手に付き合えるようになり、女性のQOLが向上し、人生に対する感じ方が変わってくるかも知れません。
OCのデメリット
1.マイナートラブル
吐き気、むくみ、不正性器出血、乳房痛、頭痛、ゆううつ感
軽症、一過性で内服開始から、1週間~2カ月以内で消失することが殆どです。
症状が持続する場合は、他のピルに変更する場合もあります。
2.重篤な副作用OCの種類
- 静脈血栓塞栓症(VTE)、脳梗塞、心筋梗塞
リスクが少し高くなることが示唆されています。
血栓症の初期症状(前ぶれ) - 激しい腹痛
- 鋭い胸痛・突然の息切れ
- 激しい頭痛、前兆(キラキラ/チカチカ)を伴う頭痛
- 視覚障害、視野が狭くなる
- ふくらはぎの腫れ・痛み、手足のしびれ
これらのような症状があらわれたら、直ちに内服を中止して、救急医療機関を受診して下さい。
3.がんの増加について(英国の大規模調査データー、2007)
がん全体からみるとOC非服用者に比較して、約12%減少しています。
- 乳がん:0.98倍
- 子宮体がん:0.58倍
- 卵巣がん:0.54倍
- 大腸・小腸がん:0.72倍
- 子宮頚がん:1.33倍
―定期的ながん検診で予防可能です。
OCの種類
-
トリキュラー錠
-
アンジュ28錠
-
マーベロン28錠
-
ファボワール28錠
-
ラベルフィーユ28錠
同じ低用量ピルでも、ホルモンの種類や、量が違います。あなたに最も適したものを処方いたします。
尚、症状によっては、月経困難症治療薬として保険適用のピル(ルナベルLD、ルナベルULD、ヤーズ・ヤーズフレックス)以外は、全て保険適用外を使用する場合があります。
OCの値段(自費診療)
料金(税別) | |
---|---|
1ヶ月分 (診察・処方・薬剤料込み) |
2,500~2,900円 |
自費診療での初診の方のみ 指導料が別途必要 |
2,000円 |
OCの処方・検診
1.初回処方時必要な検査
- 問診、血圧・体重測定。必要に応じて、血液検査。
2、定期検査
- 半年に1回、血圧・体重測定、必要に応じて、血液検査、性感染症検査。
- 1年に1回、子宮頚がん検診、同時に超音波検診(子宮・卵巣のチェック)、をお勧めいたします。
3、OCの適さない女性
- 血栓ができやすい方
- 心臓や血管、肝臓などに障害のある方
- 高血圧症の方
- 35歳以上のヘビースモーカー(1日15本以上)の方
- 乳がん
- 子宮がんの方
- 妊娠中の方、授乳中の方
- 前兆を伴う片頭痛のある方
- 血管病変を伴う糖尿病の方
- 大手術前4週間、後2週間、及び長期間安静状態の方
処方時に医師の判断が必要になります。
※ピル処方は、一部の保険適用薬(ルナベルLD、ルナベルULD、ヤーズ・ヤーズフレックス・フリウェル)以外は、全て保険適用外、自費診療となります。
このような症状の方、是非ご相談ください。
確実に避妊したい方、月経痛のひどい方、月経量が多い方、過多月経による貧血で悩んでいる方
月経不順で月経周期を整えたい方、旅行・出張・試験で月経をずらしたい方
月経前の心身の不調でお悩みの方、ニキビや多毛でお困りの方。
バースコントロール
出産は人生の一大事です。
あなたの人生の中で
ベストなタイミングで
出産したいと考える時
バースコントロールは
必然となります。
あなたの描く理想のライフプランを実現するためにも、ベストなタイミングでの妊娠を目的にした、前向きな避妊をいたしましょう。
あなたの今と未来のために、避妊はパートナー任せにしないで、女性の意思で確実にいたしましょう。
低用量ピル
同じ低用量ピルでもホルモンの種類や量が違います。当クリニックでは数種類ご用意しておりますので、あなたに最も適したものを処方いたします。服用前、及び、継続して飲まれる場合には年に1、2回の定期健診が必要です。
緊急避妊ピル(性交後に緊急に行う避妊法)
性交後、3日(72時間)以内に緊急避妊ピルを飲む方法。避妊に失敗した際に緊急措置として行える避妊法ですが、避妊効果は100%というわけではありません。なお内服後も妊娠する可能性はありますので、避妊を行って下さい。
予定月経が1週間以上遅れたり、月経が軽い場合は、妊娠の可能性がありますので、必ず受診して下さい。
緊急避妊薬「ノルレボ錠」が、日本で唯一承認された、副作用の少ない薬です。従来のヤッペ法より吐き気が少なく、妊娠阻止率が高くなりました。
※表は左右にスクロールして確認することができます。
服用方法 | 副作用 吐き気 |
妊娠阻止率 | 料金(税別) 指導料 薬代を含む |
|
---|---|---|---|---|
ノルレボ錠 | 性交72時間以内に できるだけ早く内服 1錠内服を1回のみ |
23.1% | 84% | 14,500円 |
ヤッペ法 (プラノバール錠) |
性交72時間以内に 1回目2錠 |
50.5% | 57% |
7,000円 プラノバール4T+制吐剤 |
今後の避妊について
今回は緊急避妊ピルで妊娠を回避できたとしても、あくまでも緊急処置ですから、日常的に行う避妊法ではありません。今回の経験をきっかけに、普段からより確実な避妊法(低用量ピル等)を選択しましょう。
診察予約について
予約専用電話及びインターネットで承っております。詳しくはこちらから
緊急避妊が必要な方で、診察予約が一杯で取れない場合は、直接受付にお電話にて御相談下さい。可能な限り早く処方できるよう、配慮いたします。
子宮内避妊リング(IUD)
子宮内にプラスチック製の小さな器具を挿入しておくことで、受精を防いだり受精卵の着床を防ぎます。一回の装着で2~5年の避妊効果が得られます。器具を除去すれば、月経周期は回復し、妊娠は可能になります。出産経験のある女性に適した避妊法です。
※表は左右にスクロールして確認することができます。
内容 | 料金(税別) | |
---|---|---|
避妊リング挿入 ※挿入にはタイミングがあります。 月経終了直後となります。 |
通常 | 32,000円 |
銅付加 | 45,000円 | |
避妊リング抜去 | 10,000円 |
IUS
IUDと同じく小さな器具を子宮内に挿入します。IUSの場合、器具が女性ホルモンを子宮内に持続的に放出する為、IUDよりさらに高い避妊効果が得られます。
5年有効。確実な避妊に加え、月経痛の軽減、経血量の軽減も期待できます。
料金(税別) | |
---|---|
ミレーナ | 60,000円 |
「月経困難症」・「過多月経」の方は保険適応となります。
詳しくはスタッフまでお尋ねください。