子宮頸がん予防ワクチン
若い女性に増えている病気「子宮頚がん」知っていますか?
ワクチンと定期検診で予防できます。
ありふれたウイルス(HPV)の感染で子宮頚がんになる?
子宮頚がんは、子宮の入り口にできるがんで、20~40歳の日本女性のがんの第1位です。
原因はHPV(ヒト・パピローマウイルス)というウイルスの感染であることが解明されています。
HPVとは?
HPVは、皮膚や粘膜に存在するごくありふれたウイルスです。
HPVには100種類以上の型があり、全て発がん性があるわけではありません。16型、18型等の、がん化のハイリスク・タイプと、がん化に関係の少ないローリスク・タイプに分別されます。ハイリスク方のHPVの持続感染が子宮頸がん発症のリスクになります。
HPVに感染するとどうなるの?
HPV感染は、ほとんどが性交渉によるもので、女性の約8割が50歳までに1度は感染するといわれています。HPV感染しても90%以上は1次的な感染のみで、自分の免疫力で自然に体の外へ排除することができます。しかし、ごく1部のケースでウイルスが排除されずに長期間感染が続くと5~10年以上かけてがん化していくと考えられています。その間は細胞の異形成が起こるため、定期的な検診で発見でき、容易に治療が可能なのです。
HPVに感染しているか知ることはできるの?
通常の子宮頚がん検診と同じで子宮の入り口の細胞を使って、HPVに感染しているかどうかを検査するとともに、どの種類のHPVに感染しているかを調べることもできます。
「細胞診」と「HPV検査」の併用を
子宮頚がんの検査は「細胞診」が一般的ではありますが、近年「HPV検査」と「細胞診」と併用する形式が推奨されています。併用することによって、子宮頚がんの検査全体の精度が格段に向上し、より確実な検診が可能となります。
HPV検査
※表は左右にスクロールして確認することができます。
検査 | 内容 | 料金(税別) |
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HPV検査 |
HPVリスク判定 ハイリスク13タイプへの感染の有無。 |
6,000円 |
HPV型別判定 HPVハイリスク13タイプを含むどの型に感染があるかを検査。 |
20,000円 |
子宮頚がん予防ワクチン
子宮頚がんの主な原因ウイルスの感染を防ぎます
子宮頚がんの原因は、性交渉によって感染するヒトパピローマウイルス(HPV)です。ワクチン接種をしてウイルスの感染を防ぐことで、子宮頚がんも予防できると考えられています。
ワクチンの有効性
現在使用されている子宮頚がん予防ワクチンは、子宮頚がんの原因の50~70%を占めるとされている2つのタイプ(HPV16型と18型)を対象としたワクチンであり、16型・18型による前がん病変や持続感染を90%以上予防した等の報告がされています。前がん病変、持続感染の予防により、子宮頚がんを減少させる効果が期待できます。
起こる可能性のある副反応は?
主なものは、接種部位の痛みや腫れ、赤みです。
その他、接種部位のかゆみや出血、不快感、また、疲労感や頭痛、腹痛、筋肉や関節の痛み、蕁麻疹、めまいなども報告されています。
まれですが、重い副反応も報告されています。現在接種との因果関係を問わず、報告を集め、専門家が分析・評価中です。
ワクチンを接種した方も、子宮頚がん検診を必ず定期的に受けて下さい
子宮頚がん予防ワクチンは、全てのタイプのHPVの感染を予防するものではありません。
ワクチンで感染を防げないHPVが原因の子宮頚がんを予防するには、子宮頚がん検診により、がんになる前の前がん病変の段階で早期発見する必要があります。
ワクチンの種類・有効性・費用
※表は左右にスクロールして確認することができます。
サーバリックス 2価 (16・18型) |
ガーダシル 4価 (HP V6・11・16・18型) |
シルガード9 9価 (HP V6・11・16・18・31・33・45・52及び58型) |
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子宮頸がん予防率 | 約65% | 約65% | 約88% | |
予防できる疾患 | 子宮頸がん 外陰上皮内腫瘍 膣上皮内腫瘍 |
子宮頸がん 外陰上皮内腫瘍 膣上皮内腫瘍 尖形コンジローマ 肛門ガン |
子宮頸がん 外陰上皮内腫瘍 膣上皮内腫瘍 尖形コンジローマ |
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接種対象 | 9歳以上の女性 | 9歳以上 | 9歳以上の女性 | |
接種スケジュール |
全3回 初回 |
全3回 初回 |
全3回 初回 |
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費用 | 一般の方 | 1回16,000円(税別) | 1回16,000円(税別) | 1回28,000円(税別) |
公費対象者 | 小学6年生~ 高校1年生の女子 無料 |
小学6年生~ 高校1年生の女子 無料 |
なし |
「シルガード9」 接種をご希望の方へ
接種にあたり WEB での患者様登録が義務化されており、ご同意いただけない場合は接種できません。患者様情報は暗号化されており、個人情報が流出する心配はありません。
十分な予防効果を得るため、必ず同じ種類のワクチンを半年間に3回接種することが必要です。
※名古屋市公費対象者(中学1年~高校1年相当);無料
※詳しくは、厚生労働省ホームページ ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頚がん予防ワクチン)のPDFをご確認下さい。
主に性経験のない方にお勧めいたしますが、性経験がある方でも予防効果は期待できるので、45歳までの方にはお受けいただけます。
子宮頸がん予防情報サイト もっと守ろう.jp に関しては、以下のバナーをクリックしてご確認下さい。